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広範な国民連合京都ウェブサイトの再開更新のお知らせ

  自主・平和・民主のための広範な国民連合京都 事務局長
佐々木道博

  昨年来世界の情勢も大きく変化し、イギリスのEU(欧州連合)離脱やアメリカにおけるトランプ政権誕生と、目まぐるしく変化を遂げている。また国内においても、アベノミクスの破たんやTPP(環太平洋経済連携協定)の破たんなど安倍政権の主要政策も行き詰まっている。円安と株高に助けられ安倍政権も安泰に見えるが、足元は大きく揺らぎつつある。

 こうした情勢を受けて、広範な国民連合京都も今後活動を一層活性化させるためこのウェブサイトを再開更新します。この情勢にこたえるため広く意見を求め有力者や議員の皆さんや活動家などの積極的な意見を掲載してゆきたいと考えます。自主・平和・民主のためのさまざまな論評や活動報告等、皆さまから寄せて頂くようお願いします。



京都・北山杉の雪


<投稿>米トランプ政権への「ご機嫌取り」に躍起の安倍政権
対米従属のきわみ!今こそ自主平和民主の日本を!

自主・平和・民主のための広範な国民連合京都 
会員 山本一也

 1月20日よりスタートした米国トランプ政権は、矢継ぎ早に大統領選挙中の公約を、大統領令という形で打ち出している。TTP(環太平洋経済連携協定)離脱に始まり、メキシコ国境の壁作り、移民制限、中東アフリカ7か国からの入国の一時禁止などなど。

 入国禁止については、地裁高裁で否決され不可能となったが、トランプ政権は旧オバマ政権の政策変更を強烈に印象づけている。「アメリカ・ファースト」を眼目に国内雇用を当面第一に置いている。日米関係でいえばTTP離脱でショックを受けた安倍政権は、安全保障面でも駐留費用の増額や自前での防衛など要求されるのではないかと、疑心暗鬼となっていた。またトヨタをはじめとする自動車産業への不公正貿易との決めつけや日銀による400兆円に上る大量資金供給による円安誘導と株高誘導を批判され防戦一方である。1月までは、あれほどトランプはTTPの有用性を知らないから教えてあげると豪語していた安倍政権も2月訪米直前になると手のひらを返したように、アメリカ雇用のために日本から17兆円投資し50兆円の市場を作り70万人の雇用を作るという計画を発表した。

 国内が、昨年はマイナス0,3%のデフレになり2%のインフレ目標とした日銀の「黒田バズーカ」は完全に破たんしたにも拘わらず、国内経済に低迷に手を打たずアメリカのために巨額のご奉仕をしようとしている。これを対米従属の極みと言わずして何といえばよいのか。またしても国民の年金資金などが無駄に使われようとしている。TTPの場合は農業や医療分野などへの多大な影響が危惧されたが、今度のトランプの2国間協議が開始されれば日本のメイン産業の自動車や多国籍企業さえも大打撃になると怯え、こういう売国的な対米経済計画を発表したと言える。トランプとの日米交渉が始まる前からすでに白旗を挙げて臨んでいる。これを見たトランプは、日本はすでに自らの軍門に下ったと確信したことであろう。トランプが安倍総理を持ち上げゴルフまでする姿はアメリカ勝利日本敗退の姿の象徴である。日米同盟の本領安堵さえ口にすれば、なんでもアメリカの言いなりという結論である。日本のマスコミも諸手をあげてこれを賛美している姿は何と情けない事か。世界一の対米従属国家である。

 いずれにしてもこういう安部政権がそう長く続くとはいいがたい。マスコミの世論調査はほとんど世論操作の領域に達していて世界のマスコミの信用性もほとんど地に落ちている。4年も続いた安倍政権も飽きが来ているし世界の「反グローバリズム」の勢いは止まらない。世界の各国とも自国優先で一部の多国籍企業だけが大儲けし、それを租税回避地に隠し利益の独占を図り、各国内経済が疲弊するというグローバリズムに未来はない、イギリス、アメリカも従来の経済システムではやっていけなくなっている。アメリカも国内に6000万人のフードスタンプ受給者(食券支給の生活保護者)を抱えている。不法移民も1100万人を数えている。トランプが国内雇用最優先のスローガンを第一にせざるを得ない状況である。今後日米交渉が始まると双方の利害は激突し対米従属の政権を退出させないと日本の未来は完全に暗いものとなる。

 今年は、沖縄辺野古基地、文科省天下り問題、法務省共謀罪問題、防衛省の報告隠蔽憲法違反問題などなど国会も安部政権を取り巻く情勢も難問だらけである。これ以上の延命を許してはならない。


日朝を結ぶ”人間交流”の旅

日朝友好京都ネット副会長・
元京都府議会副議長・公明党 角替 豊

=はじめに=
 2016年10月14日〜21日まで、日朝友好京都ネットは第6次の訪朝事業を実施しました。今回の訪朝目的は、(1)共和国の実際の姿を直接見聞し、それを日本で発信すること、(2)京都・日本における日朝運動の現状や課題を共和国側に伝え、互いの理解を深めること、の二つです。初訪朝の方々を含めた、コジンマリした訪朝団でしたが、その分密度の濃い対話を交わすことが出来て、実り多い”人間交流”の旅となりました。
 私自身としては3年ぶり5回目の訪問です。初訪朝は1992年で、「苦難の行軍」の時期でした。2回目の2009年には、その頃とは全く変わった人々の明るい表情と活気溢れる平壌の街、そして自転車の普及にも驚きました。2011年には自動車と携帯電話の普及ぶりに驚き、2013年にはタクシーが一層普及し、女性の服装や髪形が多様になっているのに驚きました。
 それに比べると今回は、驚くものがあまりありませんでした。しかしこの3年間の発展ぶりは目覚ましく、今までで一番急速で、軽やかであるようにすら、感じた次第です。
 ただ共和国の入管をはじめ万寿台などでも、セキュリティ・チェックは以前よりも厳しく、緊張している様子が窺えました。
 また8月29日〜9月2日の台風10号による東北地方の水害は極めて深刻で、被災者は約7万人に及び、死者100人、行方不明者438人、家屋の流出は約3万戸にも及ぶそうです。割ける限りの人員や資材や機械を被災地に投入し、その救援に全勢力が注がれています。例えば平壌に2つあるサーカス団の内の一団は水害地の救援に出動していて、今は一団だけで公演しているとのことでした。また救援においては「まず子どもたちを全て平壌の児童施設に引き取り、保護している」という取り組みに感動した次第です。

=キーワードは「全民科学技術人材化」=
 「急速な変化・軽やかな発展」の鍵は、IT(情報技術)を駆使した先端技術の活用にあるようです。今回見学したゴールデンカップスポーツマン食品工場や将泉(チャンチョン)野菜専門共同農場では、生産ラインや材料・製品管理などが電子制御されているだけでなく、研究機関や大学などとネットで接続した「科学技術室」が整備されていました。これは労働者や農民が働きながらスキルアップを図ると共に、「遠隔大学生」として専門家と双方向で学習でき、資格や学位の取得も可能となる施設です。その活用が大いに奨励され、充分な台数のパソコンが設置されています。また小学3年生からコンピューターと英語の授業を導入するなどIT教育にも力を注ぎ、「全民科学技術人材化」を図っている姿が窺えます。
 見学したのは、いずれも共和国自慢の最新施設です。モデル工場、モデル農場、モデル学校などのモデル施設で、その最先端の成果を披歴するものです。意地悪く「平壌だけが特別なのでしょう」と言う人がいます。私は「その通りかもしれませんね」と答えます。そして「平壌などにモデルをつくり、それをお手本に各○○道に拡大・普及していくという方針に何もおかしなことは無いと思いますよ」と付け加えるのです。日本でも、例えば富岡製糸場を造り、そこに全国の士族の娘を集めて最先端技術を身につけさせ、彼女たちを各地でリーダーとして活用することで、殖産興業の富国策を推進したのですから、産業発展推進策のテキスト通りというべきでしょう。いずれにせよ、日本のマスコミ報道と社会の基調にある「共和国敵視・朝鮮蔑視」からは想像もできない現実の姿です。

=太陽光パネルとバイクと電動自転車と=
 今回の訪朝で目を引いたのは、アパートの各戸に設置している太陽光発電パネルでした。科学技術殿堂の周辺では、堤防の法面に広範囲に敷設している光景も見られました。これは平壌だけでなく、開城でも広く普及しています。農村では太陽光発電に加え、各家庭の自家用メタンガス燃料や太陽熱温水器も併せて活用しています。ITと自然エネルギーの複合的活用に、私は「チュチエ・スマートシティ」という言葉を思いつきました。
 また今回は、バイクと電動自転車を、いたるところで見かけました。バスやタクシーなどの公共交通を普及させ、乗用車は規制する基本方針ですが、バイクはお金さえ出せば容易に手に入るとのこと。電動自転車は自宅で充電するそうです。電力供給に課題があると報道されていますが、自宅での充電には支障のない状態だ、ということが分かります。

=キーワードその2・第7回労働党大会=
 共和国では、5月に開催された朝鮮労働党第7回大会の決定を深く浸透することに、大きく力が注がれているようです。例えば、植物園では「国土保全の重要性が示されたので、結婚式に臨む夫婦が揃って植樹活動を行うことが盛んになっている」という説明を聞きました。また今年1月にオープンしたばかりの青年運動事績館でも、説明員さんが千里馬から万里馬にレベルアップして200日闘争を戦う決意を述べ、「党大会の指針のもとに青年が先頭に立って道を切り開く」決意の表明があったのでした。
 200日闘争は、黎明通り建設事業を年内に完成することが具体的な重要目標の一つでもあったようですが、それを先送りしてでも水害地の復興に全力をあげているという発言も、幾度か聞きました。

=交流の促進と国交正常化を共に目指して=
 案内員さんをはじめ対外文化連絡協会や社会科学院の方々との意見交換は、重要な訪朝目的の一つです。今回は、私たちの考え方や日本社会の雰囲気を率直に伝えることに努めました。国交正常化や平和実現への思いは同じでも、其々が置かれて状況は異なります。そこから意見の違いが生じることもあるでしょう。そのことを認識し、認め合うことが必要です。その上で対話と議論を重ねることが、互いの理解を深め、連帯を可能にするのだと考えます。私たちは共和国のことをもっと知りたいし、共和国側にも、運動に取り組む私たちや日本のこと、在日の方々の状況等をもっと知って欲しいと思うのです。以下、そんな思いで交わした”対話”の一端です。

◎共和国の核政策は、アメリカの敵視策と日本・韓国などの追随策によって強いられたものだという主張は受け止める。その上でなお、被爆国の私たちは、共和国も含めた「全ての国の核兵器・核実験」に反対なのだ。

◎私たちは「平和の為に戦争の準備をする」という変な理屈は認めない。安保法制が通っても、反対の運動は今も続いており、日本の民衆は戦っている。こんにちまでのような日本の政策を、いつまでも続けさせはしない。
 
◎「共和国への制裁強化は日本の安全保障に重大な脅威となる」「ソウルは火の海だ」等の勇ましい発言が報道されると、日本社会は敏感に反応する。在日朝鮮人はその度に締め付けられ、苛烈なヘイトクライムにも曝される。日朝運動には逆風が吹く。「だから止めてくれ」と言うのではない。共和国で暮らしている人々には分からないその苛酷さをよく理解してもらいたいと言っているのだ。
 
◎私たちは日朝運動等を通じて日本社会に働きかけ、政府の政策を変えさせる努力をしている。アメリカの対朝鮮政策を転換させるには、国際世論の中で共和国に対する支持を広げ、味方を増やす必要があると考える。日本では報道されないが、その為にどの様な取り組みをしているのか。
 
◎その他にも、「韓国」の状況に対する認識、宗教の社会的・政治的影響に対する評価、「三代世襲」に対する受け止め方などの問題についても、幅広く議論を交わしました。
 そして「私たち日朝両民族は異なる歴史と文化を生きてきたのだ」ということを、改めて認識したのです。だから、自分の価値観から相手を評価するだけでは理解は深まりません。相手に即して互いを理解し合えるような真摯な“対話”を重ね、友好と信頼を育むことの重要性を、深く感じた次第です。

=むすびに=
 日朝友好京都ネットの役割は、日朝運動を京都で発展させることです。私は、それが「日本の民衆の幸せ」と「世界の平和」のために役立つのだと考えています。そして運動は、その主張や掲げる目的への理解と共感が広がってこそ発展する、と思うのです。
 一方で日朝運動は、政府やマスコミによる悪意に満ちた攻撃と日本社会の偏見の中で、とかく共和国の代弁活動に終始してしまいがちな側面があるのではないでしょうか。
 私たちの運動は、共和国の為の運動やロビー活動ではないし、在日朝鮮人のためだけの運動でもありません。間違いなく「日本の民衆の幸せ」と「世界の平和」に直結しているのです。そのことをより鮮明に発信し、理解と共感と支持を獲得できる運動を確立するために、私たちはもっと「脱皮」しなくてはならないと、改めて決意しているところです。


<自主・平和・民主のための広範な国民連合・京都 連絡先>
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